結論を先に:就活でTOPIK(トピック)が武器になるのは4級から。多くの韓国企業の海外拠点が、4級を書類選考の実質的なボーダーラインにしています。履歴書に書く価値が出てくるのは3級からで、4級あると通過率が一段上がる。通訳・翻訳職だけは5〜6級が前提条件になることもあります。理由と職種別の早見表は、このあとすぐにまとめます。
TOPIK(トピック)とは
TOPIK(韓国語能力試験/トピック)は、韓国語を母語としない人を対象にした公式の語学試験です。韓国教育部傘下の国立国際教育院が実施しています。
正直なところ、TOPIKなしでも韓国語が上手な人はたくさんいます。でも履歴書に「韓国語:堪能」とだけ書いても、採用担当者には判断のしようがない。TOPIKはその客観的な証明になります。
TOPIKは何級から?級の構成
TOPIK I(初級)
- リスニング30問 + リーディング40問、計100分
- 満点200点
- 1級:80点以上
- 2級:140点以上
TOPIK II(中上級)
- リスニング50問 + リーディング50問 + ライティング4問、計180分
- 満点300点
- 3級:120点以上、4級:150点以上、5級:190点以上、6級:230点以上
級を直接選んで申し込むのではありません。TOPIK I か TOPIK II のどちらを受けるかを選び、取った点数で級が決まります。 TOPIK IIを受けて120点に届かなければ「不合格」で、3級もつきません。ここを勘違いして申し込む人が毎回います。
ライティングはTOPIK IIだけ。54番の600〜700字のエッセイで差がつきます。
TOPIK級別レベルの目安
| 級 | できること | おおよそのCEFR相当 | ひとことで言うと |
|---|---|---|---|
| 1級 | あいさつ、自己紹介、買い物 | A1 | 旅行がなんとかなる |
| 2級 | 日常の用事、簡単な電話 | A2 | 生活の最低ライン |
| 3級 | 日常会話、公共機関でのやり取り | B1 | 韓国で暮らせる |
| 4級 | 業務上のやり取り、ニュースの大意 | B2 | 仕事で使える入口 |
| 5級 | 込み入った議論、敬語が安定 | C1 | 会議で発言できる |
| 6級 | 専門的な話題、ネイティブに近い運用 | C2 | 通訳・翻訳が視野に入る |
CEFR対応は公式のものではなく、あくまで感覚をつかむための目安です。TOPIK側が正式に対応表を出しているわけではありません。
実務での体感としては、3級と4級の間に一本、5級と6級の間にもう一本、明確な線があります。 3級は「聞き取れる」、4級は「返せる」。5級は「議論できる」、6級は「ニュアンスを訳せる」。
TOPIKは何級からすごい?
正直に答えます。「すごい」の基準は、誰と比べるかで変わります。
- 3級 — 独学で到達する人が多い層。就活では「勉強しました」と言える段階
- 4級 — ここから履歴書の意味が変わる。韓国語を使う求人の応募条件を満たし始める
- 5級 — 日本語話者の受験者の中では上位。専攻していない人が取ると確実に目を引く
- 6級 — 満点300点中230点以上。韓国語専攻や留学経験がある人でも落ちる級で、持っていれば職種によっては応募資格そのものになる
数字で言うと、HangulJobsに掲載中の日本国内の韓国語求人659件のうち、451件(68%)が上級韓国語のレベル感を求めています。 中級は203件(31%)、初級で応募できるものは5件(1%)しかありません。
つまり4級あたりで開くのは203件、5級以上で開くのが451件。4級は入口としては正しくても、多数派ではありません。 4級か5級かで迷っているなら、その差は248件分です。
他の国も傾向は同じで、全掲載求人1,648件のうち上級が1,079件(65.5%)。日本国内だから要求水準が下がる、ということはありません。「何級からすごいか」より「何級から応募できるか」で考えた方が、就活では役に立ちます。
TOPIKと韓国語検定(ハングル能力検定)の違い
「韓国語検定」と検索して来た方は、まずこの区別から必要かもしれません。日本には別々の二つの試験があります。
| TOPIK(韓国語能力試験) | ハングル能力検定(ハン検) | |
|---|---|---|
| 主催 | 韓国・国立国際教育院(韓国政府) | ハングル能力検定協会(日本) |
| 通用範囲 | 世界共通 | 日本国内のみ |
| 出題言語 | すべて韓国語 | 日本語で出題 |
| 級の向き | 1級が最下位、6級が最上位 | 5級が最下位、1級が最上位 |
| 韓国留学・就職 | 使える | 基本的に使えない |
| 韓国企業の採用 | 通用する | 参考程度 |
級の数え方が逆なので、履歴書で混同すると危険です。「1級」と書くと、TOPIKなら最下位、ハン検なら最上位を意味します。必ず試験名を明記してください。
韓国企業・韓国留学・韓国のビザ関連では、原則としてTOPIKが求められます。ハン検は日本国内向けの学習指標としては優秀ですが、韓国側の書類では通用しないと考えておくのが安全です。
就職に必要な級は?職種別
職種による:
- 工場・製造業:2-3級で十分
- 事務・管理:4級以上
- 営業・マーケティング:4-5級
- 通訳・翻訳:5-6級(6級がないと書類で落ちることも)
- IT・エンジニアリング:3-4級(技術力の方が重要)
海外の韓国企業では、公式の級より実際のコミュニケーション能力を重視する傾向があります。でもTOPIK 4級以上が履歴書にあると、書類通過率は上がります。
TOPIK級別 早見表(何級で何ができる?)
| 級 | 韓国語レベルの目安 | 有利になる職種 | 履歴書での扱い |
|---|---|---|---|
| 1〜2級 | あいさつ・簡単な文 | 工場・製造(現場) | 「学習中」として記載可 |
| 3級 | 日常会話ができる | 接客・販売・現場リーダー | 書く価値あり |
| 4級 | 業務上のやり取りができる | 事務・管理・営業の入口 | 書類が通り始めるライン |
| 5級 | 込み入った話・敬語が安定 | 営業・マーケ・本社連携 | 強いアピールになる |
| 6級 | ネイティブに近い運用 | 通訳・翻訳・広報(PR) | ほぼ必須の職種あり |
表はあくまで目安です。海外拠点では「級」より「実際に韓国語で何ができるか」を見られることも多い。それでも、書類選考という最初の関門では4級という数字がしっかり効きます。
履歴書には何級から書くべき?
結論から言うと、TOPIK 3級からは書く価値があります。2級以下でも「学習中」として書いて構いませんが、3級あれば「日常会話レベル」として採用担当者にちゃんと伝わる。
何級から有利かと聞かれれば——書類選考で効いてくるのは4級からです。営業や事務など韓国語でのやり取りが日常的な職種なら、4級が事実上のボーダーライン。
逆に、5〜6級を持っているのに履歴書に書かないのはもったいない。通訳・翻訳職では6級が応募の前提条件になっていることもあります。
履歴書への書き方(記入例)
語学欄は試験名・級・合格年月の三点セットが基本です。級だけ書くと、ハン検と区別がつきません。
書き分けに注意してください。TOPIKのような検定試験は「合格」、運転免許などの資格は「取得」と書くのが履歴書の慣習です。また履歴書の「免許・資格」欄は 年/月/資格名 の3列なので、年月は左の欄に入れ、右の欄に資格名を書きます。
| 状況 | 記入例 |
|---|---|
| 4級に合格 | 2026年 4月/TOPIK(韓国語能力試験)4級 合格 |
| 6級に合格 | 2026年 4月/TOPIK(韓国語能力試験)6級 合格 |
| 2級だが学習継続中 | 2026年 4月/TOPIK 2級 合格(現在4級に向け学習中) |
| 受験予定 | TOPIK 4級 2026年◯月受験予定 |
| ハン検も持っている | ハングル能力検定2級/TOPIK 4級(いずれも2026年) |
避けたい書き方:
- ×「韓国語:日常会話レベル」だけ — 判断材料にならない
- ×「韓国語検定1級」 — どちらの試験か不明。TOPIK 1級なら最下位を意味してしまう
- ×合格年月を書かない — 有効期限(2年)を確認できない
- ×「取得」と書く — 検定試験は「合格」が慣習
成績の有効期間は「成績発表日」から2年間です。 試験日からではありません。試験日と成績発表日は1〜1.5か月ずれるので、期限を試験日で数えると1か月ほど短く見積もることになります。
有効期間を過ぎると成績証明書の照会・印刷ができなくなります(TOPIK日本公式)。履歴書に古い級を期限切れのまま書くと、証明書の提出を求められた段階で困ります。
試験日程と費用
日本と韓国で回数が違います。 ここを混同すると受験計画がずれます。
| 実施回数 | |
|---|---|
| 日本 | 年3回(4月・7月・10月) |
| 韓国 | 年15回(PBT 6回、IBT 6回、スピーキング3回) |
韓国でのPBTは1月、4月、5月、7月、10月、11月。日本では各地の韓国教育院や試験会場で受験できます。
申込期間は2週間程度しかなく、試験日の約3か月前に締め切られます。 会場は先着順です。日程・申込期間・会場はTOPIK日本公式サイトで必ず確認してください。回数・日程は年度によって変わります。
韓国での受験料:TOPIK I PBT 40,000ウォン、TOPIK II PBT 55,000ウォン。日本の受験料は別途設定されています。
成績発表まで1〜1.5ヶ月かかります。 就活に間に合わせるなら、応募開始の3ヶ月前には受験を済ませておくと安心です。
受ける前のレベルチェック
目標級を決めたら、次は現在地の確認です。いちばん確実なのは過去問を本番と同じ時間で解くこと。topik.go.krで無料ダウンロードできます。
市販の模試や学習アプリのレベル判定もありますが、作文を採点しないものは判定が甘く出ます。 TOPIK II は筆記(作文含む)4問があり、ここで点を落とす人が多い。読解と聞き取りだけで測ると、実際の級より高く見積もることになります。
作文を含めて時間を計る——これだけで判定の精度が変わります。
級が出なかった場合
TOPIK II を受けて120点に届かなければ、級は付きません。履歴書に「TOPIK II 受験」とだけ書いても評価されないので、次の回で取ってから書くほうがいいです。
勉強法
- 過去問を繰り返す:topik.go.krで無料ダウンロード。最低10回分。
- リスニング:KBSニュースや韓国のYouTubeを毎日視聴。ディクテーション練習が効果的。
- リーディング:文脈から知らない単語を推測する練習。毎日ニュース記事1本。
- ライティング:接続語尾を集中的に学習。序論-本論-結論の構成で練習。
- 毎日30分:週末の詰め込みより毎日コツコツの方がずっと効果的。
3級から4級までなら、1日30分で約3ヶ月が一つの目安です。5級から6級は同じ勾配では上がりません。ここは語彙量と読解速度の勝負になるので、期間を長めに見ておいてください。
率直に言うと
TOPIKがあれば必ず就職できるわけではない。TOPIKなしで採用される人もいる。でも同じ条件なら、TOPIKがある方が勝つ。特に書類選考で。
面接では「TOPIK何級です」だけでなく、「実際に韓国語で○○ができます」と具体的に話せると効果が倍増します。級は入口、実力は中身。両方そろって初めて評価されます。
目標級を決めて、今日から始めよう。
就活で有利になるのは何級から?
新卒・第二新卒の就活でTOPIKが武器になるのは、ざっくり次の通り:
- 3級:韓国語を「使える」ことの最低ライン。あれば話のきっかけになる。
- 4級:書類通過率が目に見えて変わるライン。多くの韓国企業の海外拠点がここを基準にしている。
- 5〜6級:通訳・翻訳・本社とのやり取りが多い職種で強い。新卒でこのレベルなら大きなアドバンテージ。
自分の目標級を決めるいちばん確実な方法は、実際の求人が何を求めているかを見ることです。入社後にどんな働き方が待っているかは韓国企業の人事評価・昇進はどう決まる?を、応募書類は自己紹介書(자기소개서)の書き方を、面接前には韓国の役職(직급)完全ガイドを読んでおくと、面接官とのやり取りがぐっとスムーズになります。
よくある質問
Q. TOPIKは何級から履歴書に書いていい?
A. 3級から書く価値があります。書類選考で効いてくるのは4級から。2級以下でも「学習中」として書いて問題ありません。試験名・級・取得年を併記しましょう。
Q. 就活でTOPIKは何級から有利?
A. 4級が事実上のボーダーラインです。多くの韓国企業の海外拠点が4級を基準にしており、書類通過率がはっきり変わります。通訳・翻訳職なら5〜6級が求められることもあります。
Q. TOPIK何級からすごいと言える?
A. 5級以上なら日本語話者の受験者の中で上位、6級は韓国語専攻でも落ちる級です。ただ就活の実用面では「すごいか」より「応募条件を満たすか」が重要で、その線は4級にあります。
Q. TOPIKと韓国語検定(ハン検)はどちらを取るべき?
A. 韓国企業への就職・韓国留学が目的ならTOPIKです。ハン検は日本国内向けの試験で、韓国側の書類では基本的に通用しません。級の数え方も逆なので混同に注意してください。
Q. TOPIKの成績に有効期限はある?
A. 成績の有効期間は試験日から2年間です。就活のタイミングから逆算して、期限切れにならないよう受験時期を計画しましょう。
Q. 就活に間に合わせるには、TOPIKをいつ受ければいい?
A. 成績発表まで1〜1.5ヶ月かかります。応募開始の3ヶ月前には受験を済ませておくと安心です。年15回(PBT・IBT・スピーキング)あるので、就活スケジュールから逆算して直近の回を押さえましょう。
次にできること
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